K・Sさん家具研修リポート、第3回の今回はいよいよ仕上げの塗装工程です。
K・Sさんの理想は、重厚感のある“濃い色”の本棚のようで、
染色+クリア塗装で仕上げていきます。
染色+クリア塗装で仕上げていきます。
染色をしている写真がないのですが、木に染色をする工程としては
① 軽くやすりがけをする
② 塗料(弊社では水性や天然素材のものをよく使います)をハケなどで塗る
③ ウエス(と呼ばれる乾いた布)で余分な塗料を拭き取りつつ木に塗料を染み込ませる
④ 色味の加減を見つつ ②〜③を繰り返す
という流れになっています。
木目は線のように見える部分を「晩材」、その線の間の幅がある部分を「早材」といいます。
木材を顕微鏡で拡大してみると、たくさんの穴が開いているように見えるのですが、
「晩材」はその穴の形が小さく、「早材」は穴の形が大きくなっています。
「晩材」はその穴の形が小さく、「早材」は穴の形が大きくなっています。
染色はその穴に塗料が浸透して色が付くという仕組みなので、
「晩材」は染まりにくく、「早材」は染まりやすいという違いが出てくるのです。
「晩材」は染まりにくく、「早材」は染まりやすいという違いが出てくるのです。
なので染色は木目が消えることなく、自然な木の風合いを残して色を変えることができるのだそうです。
少々脱線している間にK・Sさんの染色が終わったようです。
前回の木工製作終了時の写真を比べると、かなり濃い色に仕上がっているのがわかります。
写真は粉だらけの状態ですが、こちらはクリア塗装への下準備の大切なやすりがけの作業です。
やすりがけが終わったら、粉を綺麗に払って クリア塗装をかけて仕上げの完了です。
木の色に大きな変化があるものの、木目がはっきり残っているのがよくわかります。
さらにクリア塗装で少しツヤ感が出ているのもとても綺麗です。
塗装のために一旦外した扉をつけ直すと完成です!
【本人コメント】
色は暗い茶色にしたのですが、もとの木の色が白っぽいものだったのでなかなか色が乗らなく大変でした。
組み立ての時に使ったのりをしっかり拭き取れていなくてその部分に色が乗らなくて反省の多い結果となりました。
製作者本人は悔しい部分が残ってしまったようですが、
何事も失敗から学んでいくのが新入社員です。笑
この経験があるからこそ、今後気づくことができる事案もたくさんあると思います。
引き続き たくさんの経験を積んでいって欲しいなと思います。
それでは次回、K・Sさんの研修まとめです!