【新人研修】M・Kさん:バーキャビネット② (YOK)

M・Kさんのバーキャビネット制作、木工製作の工程に移ります。

まずは前回作成した図面をもとに木材をカットし、必要な寸法に合わせて合板を製作していきます。


ブログを続けて見てくださっている方にとっては、そろそろ見慣れてきた光景なのではないでしょうか?笑

こちらは木板同士を貼り合わせるために、のり(接着剤)を吹き付けているところです。

手前と奥の材料に厚みの違いがあるのがわかりますか?

木材、とりわけ木板にも様々な厚みがあり、また木の種類や表面の仕上げによってもそれが変わってきます。

これらを貼り合わせて厚くしたり、時には機械で削って薄くしたりして、図面に合わせて必要な寸法になるように木材を加工していきます。


合板ができたら次はそれらを組み立てていきます。


写真は本体を横に倒した状態で、背板・左右の側板・上下を仕切る板(中板)が組み立てられています。ここで一点、中板の接合部分を拡大してみましょう。


凹凸のようになって噛み合わさっているのが分かりますでしょうか?

以前、別の新入社員のブログでも触れた通り、このように組み立てることで、中板が落ちたり、ゆがんでしまうのを防止することができます。


また、構造を知るにはもってこいの断面(小口)ですが、こちらはこの後 小口テープで隠していきます。



そして全体が組み上がってきたら、金物類を取り付けていきます。



適切な金物を選定するため、それが予算内に収まるかどうかなど、いろんなカタログやサイトを見ながら試行錯誤していた姿が思い出されます…。


ここでそうして厳選された金物たちを軽く紹介していきます。




マグネットキャッチといいます。様々な家具に使われているので、どこかで見たことがあるのではないでしょうか?

点線の丸印が①のマグネットにくっつくことで、扉が勝手に開いてしまうことを防ぎます。


②ステーといいます。ステーは開いた扉が任意の位置で留まるようにするために使われます。

ステーには、折り曲がって収まるタイプや扉がゆっくり閉まるようになるものなど様々なタイプがあるのですが、今回はストレートの下開き用(前蓋)ステーを使用します。

こちらは扉が全開にならず、90°の位置で止まるように使用しました。


③平丁番。扉が扉として機能するために欠かせないのがこの丁番(蝶番)。

こちらも様々な形、タイプがあるのですが、今回使用したのは基本の平蝶番と呼ばれているものです。

そのままビスで止めることもできるのですが、見た目をより美しく仕上げるため、蝶番を取り付ける箇所の木を蝶番の厚み分削って、木と金物に段差ができないように仕上げました。


また、写真には写っていませんが、表側には取手も取り付けています。


金物が一通り取り付けられたら木工製作は完了です!




【本人コメント】

本来目安とされていたサイズより大きいものを設計したので、制作に時間がかかるかと思 っていましたが、木工の職人さんの手にかかると3日でできてしまいあっという間で驚きま した。

小口にテープを付ける作業は、慣れるまで接着剤をつけすぎてしまったり苦戦しましたが、 だんだんと加減がわかってきて最後のほうにははみ出さずにノリ付け接着ができるようにな りました。

上段の扉は、平丁番を使用し取り付けましたが、ビスでもむたびにずれてしまい苦戦しま した。大工さんとあーだこーだ言っているうちにうまく取り付けることができ、大工さんの 腕に助けられました。


ビスをインパクトドライバーで取り付けるのは、やはり初心者にとっては至難の技です…。

(なにせインパクトドライバー自体が思っているより重い…!!)

試行錯誤しながらも、理想の家具となるようにしっかり製作してくれていました。

それでは次回、これに塗装を行って一気に完成させていきます!